インナーチャイルドと響きとの対話:「15歳のREAL」── 封印された感情が、花束に変わるとき

ある歌詞に出会った瞬間、
心の奥底から言葉があふれてきました。

「こんなに傷ついていたんだ」

そして、同時にもう一つの声も聴こえてきました。

「やっと気づいてもらえた──ありがとう」

これは、私自身の幼少期の記憶を現代に置き換えて綴った物語、
『15歳のREAL ~私はあなたの死にたい気持ちを否定できない~』の背景にある、
インナーチャイルドとの再会の物語です。


幼い頃の私は、自分の気持ちをうまく言葉にできませんでした。
日常の中の何気ない出来事、
家族や周囲との関わりの中で、
「私は間違っている」「私は愛されない」──
そんな信じ込みをいつの間にか育ててしまい、
気づけば、自分を責め、隠し、否定するようになっていました。

その感情は、やがて“生きづらさ”となり、
他者との関係性にも静かに影を落としていきました。


けれど、音楽だけは、
私にとって唯一、心のよりどころでした。

音楽には、感情や記憶に直接ふれる力があります。
ある日、あるフレーズに出会い、
私は閉じ込めていた記憶の箱をそっと開けることができたのです。

その瞬間、
私の中にいた、いつも顔をうずめて泣いていたあの子が、
やっと「わかってもらえた」と微笑んでくれました。


この経験があったからこそ、私は気づきました。

過去の自分を癒してあげることの大切さを。
そして、“響き”には、それを可能にする力があるということを。


音叉セラピーは、
過去の記憶や、
幼い頃に身につけてしまった価値観、
「わたしはこうでなければならない」というセルフイメージ、
「きっとまた拒絶される」という信じ込みなどに
静かに、でも確かにアプローチすることができます。

それは、
「過去を変える」のではなく、
過去に置き去りにしてきた“わたし”を、迎えに行くこと

音叉の響きは、
言葉では届かない場所にまで、やさしく届いてくれるのです。


書籍制作中は、私の中のあの子を抱きしめるような気持ちでした。
でも完成した今は、その本をどこかに置きっぱなしにしてしまっていることに気づきます。

だけど──

もうあの子は泣いていません。
草原でお花を摘みながら、
笑顔で振り向いて、私に花束を差し出してくれました。

「もう、ひとりじゃないよ」と。


音叉セラピーは、そんなふうにして、
**過去と今、わたしとわたしをつなぐ“響きの橋”**だと私は感じています。

だから私は、音叉セラピーを届けています。
声にならなかった感情に、振動で寄り添いたい。
今ここにいる“わたし”が、過去の“わたし”を抱きしめられるように──。


📖 書籍『15歳のREAL ~私はあなたの死にたい気持ちを否定できない~』
詳細はプロフィールリンクよりご覧ください。

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